棚割り (たなわり)
棚割りとは、小売店の陳列棚において「どの商品を」「どの場所に」「どれだけの量(幅)」並べるかを決める計画のことです。英語では「プラノグラム(Planogram)」と呼ばれます。単に商品を並べる作業ではなく、売上データ(POSデータ)や消費者の購買行動、季節要因などを分析し、店舗の収益を最大化するために緻密に設計されるマーケティング戦略のひとつです。
棚割りの主な目的と効果
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売上の最大化
お客様の視線が集まりやすく、手が届きやすい位置(ゴールデンゾーン)に利益率の高い商品や売れ筋商品を配置することで、購買率を向上させます。 -
作業効率の向上
あらかじめ図面(棚割図)を作成しておくことで、品出し作業がスムーズになり、スタッフによる陳列のバラつきを防ぎます。 -
在庫管理の最適化
売れ行きに応じた陳列スペース(フェイシング)を確保することで、特定商品の極端な品切れ(チャンスロス)や過剰在庫を防ぎます。 -
買いやすさの向上
関連性の高い商品を隣接させたり(クロスMD)、カテゴリーごとに整理したりすることで、お客様が目的の商品を見つけやすい売り場を作ります。
棚割りを構成する重要要素
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フェイシング: 特定の商品を棚の最前列にいくつ並べるかの単位です。2個並べることを「2フェイス」と呼びます。
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ゴールデンゾーン: 最も売れるとされる、床上60cm〜150cm程度の高さの範囲です。お客様が無理なく視認でき、手に取れるエリアを指します。
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バーティカル陳列とホリゾンタル陳列: 同じグループの商品を縦に並べるか(バーティカル)、横に並べるか(ホリゾンタル)によって、お客様の視線の誘導方法が変わります。
什器と棚割りの深い関係
棚割りの実効性を高めるためには、適切な什器の選定が不可欠です。
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アクリル仕切り板(オーガナイザー): 棚割りに基づいて配置された商品の境界線を明確にし、時間が経っても陳列が崩れるのを防ぎます。常に「美しい棚割り」を維持するために欠かせません。
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スライダー什器: 商品が売れて減った際に、奥にある商品を自動的に前面へ押し出す(オートフェイシング)仕組みです。常にフル陳列に見せることで、視覚的なシェアを維持します。
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LED棚下照明: 棚割りにおいて影になりやすい下段の商品を明るく照らすことで、死角をなくし、すべての棚を有効活用できるようにします。